Category Archives: FX外国為替取引

円高・円安が私たち個人にとってどんな影響があるのか考えてみましょう。
まず、円高か円安かがいちばん気になるのが、FXの他には海外旅行でしょう。

たとえば、5000ドルの予算で米国に旅行するとします。すると、5000ドルの現金やトラベラーズチェックの購入に必要なお金は、

1ドル=100円のとき 100円×5000ドル=50万円
1ドル=80円のとき 80円×5000ドル=40万円

となります。

1ドル=100円たったドル/円レートが海外旅行に行くときに1ドル80円の円高になったとすると、その差は実に10万円!

これこそ、まさに「円高の恩恵」。海外旅行好きな人にとって、円高は見逃せないチャンスですね。海外でのショッピングも、円高になると同じものがそれまでより安く買えるようになるのでお得です。

これまでに、1ドル=100円とか120円とか、為替レートを見てきましたが、この為替レートの身近な意味を考えたことがありますか?

仮に今、手もとに100万円があるとします。為替レートが1ドル=100円としますと、100万円は1万ドルです。

日本でこの100万円で買い物をします。電気製品、カメラ、携帯電話、レストランでの食事、衣料品、食料品など、さまざまなものが買えますね。部屋代を払ったり、クルマなら軽自動車が買えるかもしれません。

では、1万ドルを持ってアメリカに滞在するとしましょう。アメリカで1万ドルで買い物をするのです。同じような日用品を買い、レストランで食事をして、部屋を借りて生活をします。

しかし、円とドルの為替レートが1ドル=100円で、100万円=1万ドルだからというので、日本とアメリカで同じものが買え、同じ生活ができるかといいますと、これが実は違うのです。

東京は世界的に物価の高い都市だとよくいわれます。これがどういうことかといいますと、為替では100万円=1万ドルなのですが、東京の100万円に比べると、ニューヨークの1万ドルの方が、よほど使い道がある、ということです。

為替レートはあくまで相場で決まる交換比率であって、通貨どうしがそのレートで換算して同じ価値があるか、というとそれはそうではないのです。

テレビの経済ニュースや新聞などをみていると、「円高」「円安」という言葉が必ず出てきます。あなたはその意味を理解できていますか?

では、次のように為替レートが動いたときは「円高」「円安」のどちらでしょうか。

1ドル=100円 → 1ドル=80円

上の数字だけをみると、「1ドル=100円が80円に下がったんだから円安」と思いがちですが、答えは「円高」。下がったのに「円が高い」とは、何だかまぎらわしいですね。でも、しくみがわかれば「なるほど」と納得できるはずです。

わかりやすい例として、価格が1ドルの米国産オレンジを、私たちが円で購入するケースを考えてみましょう。

1ドル=100円のとき、1ドルのオレンジを買うには当然、100円が必要です。この後、為替レートが動いて1ドル80円になると、オレンジは80円で買えるようになります。

同じ1ドルのオレンジが20円安く買えるようになったということは、いい換えれば、ドルに対する円の価値が上がったということ。これを「円の価値が高くなった」と考え「円高」といいます。

逆に、為替レートが1ドル=120円になると、同じ1ドルのオレンジが120円出さないと買えなくなります。これはオレンジが20円高くなった分だけ、ドルに対する円の価値が下がったということ。これを「円の価値が安くなった」と考え「円安」といいます。

FXの為替相場はあくまで為替の相場であって、必ずしもお金の価値に即したものではないということを知っておいてほしいのです。

その意味では為替相場は、現実の生活や買い物とは別の、交換や取引だけのために動いているものだと理解した方がいいかもしれません。価格キャッシュバック.comでは良いFXの教材が選べますし、キャッシュバックも入るのでおすすめです。

実際にお金がどれだけの価値があるのか、その通貨でどれだけの物が買えるのか、という考え方に、「購買力平価」というものがあります。

通貨と通貨の実際の購買力(モノを買う力)の比較を「購買力平価」と呼んでいます。これは為替レートのベースにはなっているとされる考え方ですが、FXでの為替レートそのものではありません。

かんたんに言うと、1ドル=120円だとしても、日本で缶ジュースが自動販売機で1本買えますが、アメリカでは実は缶ジュースはもっと安くて、25セント位で買えますから、4本買える勘定になります。

何度も言いますが、為替レートはあくまで為替レート上の話なのです。

FXの「為替」とは、現金を輸送することなく、銀行などの金融機関の仲介でお金の支払いや受け取りをすることをいいます。

たとえば、あなたがネットオークションで洋服を落札したとき、その代金を銀行などから出品者に振り込みますね。

これが為替です。同じように、電気代や水道代などの公共料金を銀行から引き落としたりするのも為替です。私たちは意識していないだけで、いつも為替のお世話になっているのです。

個人の取引はもちろん、会社同士ともなれば扱う金額が大きくなりますから、現金を持ち運びするのはとても危険だし、手間も時間もかかってたいへんです。

こうしたリスクや時間のムダをなくすために、昔の人は「為替」という便利なしくみを考え出し、それが今に受け継がれています。

為替が動くと海外旅行の出費も変わってしまう・・・

ただし、FXの為替レートが購買力平価を反映したものではないとしても、為替レートの動きで、支払うお金の額は変わってくることも事実です。

節円高・円安で出る輸出メーカーの損得とは?

外国為替が実際に問題になるのは、輸出や輸入などの貿易が行われる時です。円高・円安、輸出・輸入といってもこんがらがってしまうので、ここでは順序よく整理して採算や損得勘定を説明しましょう。

まず、輸出の場合です。テレビニュースの円相場と同じパターンで考えてみましょう。帽子メーカーがアメリカに帽子を輸出しています。

帽子はドルで値段をつけていて、10ドルだとします。このように商品にドルで値段をつけて取引することをドル建てと呼びましたね。eの場合は1ドル=110円ですので、帽子メーカーの手取りは10ドル=1100円です。この1100円で生地の仕入代金や従業員の給料を払います。

しかし、為替レートが動いて、円高となって1ドル=100円となると、どうなるでしょう。帽子のドル建ての値段の10ドルは変りません。しかし、その10ドルは1000円になってしまいます。

ドルでは値段が変わりませんが、円の手取りは少なくなります。こうした為替の変動によって、ビジネスで損失が出ることを「為替による損失」、つまり「為替差損」にの場合は100円分)と呼んでいます。

為替レートが動き円安となった時、帽子の代金は10ドルですが、円では1200円になります。最初に比べて100円余分に入ります。このようにして利益が出ることを、最初の為替差損に対して、「為替差益」と呼びます。

FXを始める準備は正しくできているでしょうか・・

大半の方は、正しい知識やFXの怖さを知らないまま気軽に始めてしまい、大金を失いパニックになり、気がついたら借金をしたりギャンブル的な売買を繰り返している・・それがFXの本当の怖さです。

多少勉強して「ヨシ!大丈夫!」と思って始めると、思惑と逆の値動きになっても「そんなはずはない、もう少しガマンしたら動きが変わるから・・」、とロスカットせずにズルズル含み損が増え、最後に怖くなって決済・・そして大金を失う・・

こんな方が非常に多いのです。たまたまFXを始めたばかりのころ、ヘタに利益が出てしまうと、余計にそうなります。自分の負けを認められず、引き下がれなくなる・・ガマンすれば結果が出ると思っている方もいます。でもそれではFXの世界では生きていけません。

しっかりとメンタル(精神)コントロールし、躊躇なくロスカットできる精神力を身につける・・基礎知識からしっかり勉強する・・日常の情報にしっかり目を通す・・これらは絶対に必要なことなんです・・

FXで為替が動くと、円で同じ手取額を得るために値段を上げても、それだけでは終わらないということです。

採算が悪くなったので値上げせざるをえないとしても、輸出先では国際競争力が落ち、売れる量が減少します。為替の変動を値上げで補ったとしても、それは国際競争力の低下を意味し、輸出売上高に響いてしまう、ということなのです。

以上は円高が輸出産業に与える影響です。一方、円安については、円安になるだけ、輸出産業の利益が拡大します。ここで値下げして、数量をさらに伸ばそうという販売戦略も可能です。

ともかく、円高・円安というFXの為替の動きは、単に輸出品の価格が上下するばかりでなく、企業や産業、ひいては国の収支にも大きな影響を及ぼしてくるのです。