たとえばある日、市場全体で5,000債円の資金不足であったとしましょう。この場合に最も多く用いられる手段が、短期国債(期間6ヵ月あるいは1年として発行された国債=TB)の買いオペレーションです。

インターバンク市場で活動している多くの金融機関から、日本銀行はTBを5,000債円買い付けるとしましょう。当然このときには、日本銀行から市場へ5,000債円の資金が供給されることになります。そうなると市場では「資金過不足なし」です。これを専門家は「トントン」といいます。

逆に、市場で資金が余剰の場合には、余っているお金を吸収するためにTBの売りオペを行うのが一般的です。たとえば1兆円のお金が余っているのなら基本的には1兆円のTBを売却、1兆円のお金を吸い上げて「トントン」に持ち込むのです。

このように「トントン」になるように調整することを、「中立的な金融調整」といいます。「緩めもせす締めもせす」がこれです。

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