Category Archives: FX外国為替取引

FXと輸入の関係を考えてみましょう。

日本がアメリカから農産物を輸入します。支払いはやはりドルなので、資金である手持ちの円を銀行でドルに換えてアメリカに支払います。

この時はFX市場で円が売られ、ドルが買われます。「円売り・ドル買い」です。つまり、日本で輸入の動きが強まると、大量の円が売られて、市場で円が余り気味になり、反対にドルは買われて品薄になります。結果、「円安・ドル高」となるのです。

モノ・サービスの輸出・輸入の裏付けのある通貨の需要・供給が「モノ・サービスの貿易による需給」です。

ですから、一国で貿易収支の黒字が続いているということは、その国の通貨の高値誘導(円高)を意味し、反対に貿易赤字は安値への誘導(円安)となります。

円とドルの関係なら、日本の貿易収支の黒字拡大は円高を生み、黒字縮小は円安の要因となります。

ちなみに円高は輸出を抑える要因ですし、反対に円安は輸出を伸ばす要因です。つまり輸出をしすぎると、それを抑制しようという方向(円高)にFX相場が動き、逆に輸出が減ると(あるいは輸入が増えると)、それを今度は伸ばそうとする方向(円安)でFX相場が動きます。

いわば貿易と為替のベクトルは、逆の方向で歯車を回す仕掛けになっています。

ただし貿易はあくまで為替変動の一つの要因であることを忘れないでください。ほかの要因・思惑によって貿易黒字であっても通貨が安目になることも大いに起こりえることなのです。

FXにおける日本経済の円高、円安による玉突き現象を見ておきましょう。

◆メリット…製品輸大安で消費者にメリットが生まれ、原材料コストダウンで企業収益にも有利です。

消費が喚起されますが、輸入品にウエートを置いた消費です。商社や流通産業は収益アップします。これが再び消費を生む部分も少しあるかもしれません。

◆デメリット…円高は輸出メーカーにダメージを与え、賃金減少、設備投資ダウン、雇用減少を生み、消費と投資を冷えこませます。

また、消費者にメリットだった製品輸入の拡大は、国内産業にはデメリットです。国内産業の製品販売を圧迫し、収益ダウンをもたらすからです。

つまり輸入品の増加で国内産業が不振となり、賃金・設備・雇用で消費に悪影響をもたらします。

以上がおおよその円高の日本経済全体への影響と考えていいでしょう。メリットとデメリットのどちらのウエートが高いでしょうか?

経済の動きにはモノの動き以外に、株価・金利・物価などさまざまな要因があり、その時その時の情勢で変わってくるのですが、やはり円高の場合、日本ではデメリットがメリットを上回ると言えるでしょう。

◆メリット…円安は輸出メーカーには有利です。輸出代金の手取り増加で収益アップし、ボーナスアップ・雇用増加で労働者の消費が喚起されます。生産増加で企業の設備投資も活気づきます。

◆デメリット…円安は原材料の海外調達ではコスト高となり、メーカー収益幅は縮小します。輸入品価格は上昇し、消費者は安い輸入品を享受することはできません。国内製品価格も下がらず、消費を伸ばす要因とはなりません。

しかし国内産業の競争は緩和され、これが企業収益にはメリットです。以上が円安の日本経済全体への影響です。

この場合は円安のメリットがデメリットを上回ると言えます。

日本経済は過去にたび重なる円高・円安の為替変動の影響を受けました。そのため、海外生産などストレートに為替変動の影響を受けない努力を日本経済はすでに積み重ねてきています。

したがって一般的に言うと、過去に比べて日本経済は、円高・円安の影響を受けにくい構造になっていることも事実です。

FXのシステムトレードも、それと同じように円高・円安のどちらにも対応できるシステムを組みたいものです。

FXで為替の輸入に対する影響の仕方ですが、円高では輸入品の値段が安くなり、数量も増えていきます。一方、円安になると輸入品の値段は高くなりますから、国内に入りにくくなるわけです。

消費者レベルで見ると、円高になり、輸入品が安くなります。つまり物価は下がり生活面で有利になるわけです。

加えて、輸入品は日本の場合、実はさまざまな原材料や原油が多いのです。

ですから、円安で材料の輸入価格が下がることは、国内のいろいろなメーカーの原料調達費用が下がるということになります。ということは企業に利益が出ることを意味します。

円安になっても国内メーカーの利益が出るわけです。でも、両方にメリットがあるというのはちょっと変ですね。

いったい円高・円安のどちらが企業や消費者、労働者にメリットをもたらすのでしょうか?

大きく、産業・経済の視点で見ますと、円高・円安の為替の動きは一種の二面性があることがわかります。

産業レベルで見ると、次のようなプラス、マイナスが出てきます。

たとえば、円安になると、輸出の採算がよくなり、輸出産業には有利です。

しかし、産業全般で見ると、日本の企業は海外からさまざまな原材料、あるいは燃料を調達しています。

FXで為替が円安になるとこれら原料や燃料の価格が上昇し、不利なのです。ただし製造コストに占める原燃料の割合は、人件費などと比べると小さく、吸収の余地があり、影響は大きくありません。

とくに、ハイテク製品など加工度の高い製品は、原燃料面の影響はごく軽いものです。

それに日本の場合、経済を引っ張る有力企業は多かれ少なかれ、輸出にウエートを置いていますから、結果として、円安ではプラス面がマイナス面を上回ります。

ドイツなどヨーロッパ諸国では、貿易の決済は自国通貨建てが多いようです。ところが日本の場合はまだ外貨建て(ドル建て)が中心です。

こうした自国通貨建て・外貨建てはどちらが有利なのでしょう?

外貨建て(ドル建て)で輸出を行う場合、たとえば円高になったとします。輸出企業の手取りは少なくなりますので、値上げが必要です。

しかし、実際の取引で値上げをするのは、かんたんではありません。

輸出先と交渉し了解を得る手続きが必要で、どうしても時期的にも金額でもズレが出ます。これを価格転嫁の遅れと言います。

ところが、自国通貨建てだとその必要はありません。FXで為替がどんなに乱高下しようとも、円の手取りは一定しています。しかし、円建てですと、日本の商品を輸入するアメリ力の輸入業者は、支払いのため、銀行でドルを円に換えることになります。

このとき、円高になったことで、輸入のアメリカ側から見ると、ドルベースの商品価格はドルが安くなった分だけ上昇しているのです。

あまり高くなると、アメリカ側は市場でとても売れないので、円建て価格の引下げ要求をしてくる場合もあるでしょう。

ただ、このように円建てで値下げに応するか、最初の場合のように、輸出先通貨のドル建てで値上げ交渉を行うか、立場はかなり違います。

円高・円安はFXだけでなく、輸出型企業(商品の販売先が海外中心の企業)の場合はどんな影響があるでしょうか。米国に自動車を輸出している企業の例で考えてみましょう。

東京のA自動車がニューヨークのB社に自動車を定期的に500台締出し、その代金として500万ドルを受け取っているとします。

このとき、為替レートが1ドル=100円だったら、500万ドルを円に換えたときの金額は、次のようになります。

1ドルあたり100円×500万ドル=5億円

それがもし円高になって1ドル=80円になったら、

1ドルあたり80円×500万ドル=4億円

となり、1ドル=100円のときより1億円も少なくなります。円高になると、A自動車は円の受取代金が減って損をするわけです。ところが、円安になって1ドル=120円になると、

1ドルあたり120円×500万ドル=6億円

となり、500万ドルを日本円に換えたときのお金は、1ドル=100円のときより1億円多くなります。つまり、円安になると、A自動車は受取代金が増えて得するわけです。

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テレビや新聞でいう「円高・円安」とは?

よくテレビや新聞で、「今日は円高だ、円安だ」といったニュースを耳にします。

このようにFXの為替レートは毎日、「上げ・下げ」を繰り返しているわけですが、この「上げ・下げ」にはどんな意味があるのでしょうか?

たとえば、現在のFX為替レートが中央のテレビニュースのように、1ドル=110円とすると、これは1ドルを手に入れるのに110円、10ドルを手に入れるのに1100円が必要だということを意味します。

これが1ドル=100円に変わったとします。今度は1ドルを入手するのに100円、10ドルを入手するのに1000円でよいことになります。

これはドルに対して1ドルで10円分、10ドルで100円分、円の価値が上がった、つまり、高くなったことを意味します。これが円高(ドル安)です。

反対に1ドル=120円となると、1ドルを人手するのに120円必要です。この場合は円安(ドル高)ということになります。

円高・円安が私たち個人にとってどんな影響があるのか考えてみましょう。
まず、円高か円安かがいちばん気になるのが、FXの他には海外旅行でしょう。

たとえば、5000ドルの予算で米国に旅行するとします。すると、5000ドルの現金やトラベラーズチェックの購入に必要なお金は、

1ドル=100円のとき 100円×5000ドル=50万円
1ドル=80円のとき 80円×5000ドル=40万円

となります。

1ドル=100円たったドル/円レートが海外旅行に行くときに1ドル80円の円高になったとすると、その差は実に10万円!

これこそ、まさに「円高の恩恵」。海外旅行好きな人にとって、円高は見逃せないチャンスですね。海外でのショッピングも、円高になると同じものがそれまでより安く買えるようになるのでお得です。

これまでに、1ドル=100円とか120円とか、為替レートを見てきましたが、この為替レートの身近な意味を考えたことがありますか?

仮に今、手もとに100万円があるとします。為替レートが1ドル=100円としますと、100万円は1万ドルです。

日本でこの100万円で買い物をします。電気製品、カメラ、携帯電話、レストランでの食事、衣料品、食料品など、さまざまなものが買えますね。部屋代を払ったり、クルマなら軽自動車が買えるかもしれません。

では、1万ドルを持ってアメリカに滞在するとしましょう。アメリカで1万ドルで買い物をするのです。同じような日用品を買い、レストランで食事をして、部屋を借りて生活をします。

しかし、円とドルの為替レートが1ドル=100円で、100万円=1万ドルだからというので、日本とアメリカで同じものが買え、同じ生活ができるかといいますと、これが実は違うのです。

東京は世界的に物価の高い都市だとよくいわれます。これがどういうことかといいますと、為替では100万円=1万ドルなのですが、東京の100万円に比べると、ニューヨークの1万ドルの方が、よほど使い道がある、ということです。

為替レートはあくまで相場で決まる交換比率であって、通貨どうしがそのレートで換算して同じ価値があるか、というとそれはそうではないのです。

テレビの経済ニュースや新聞などをみていると、「円高」「円安」という言葉が必ず出てきます。あなたはその意味を理解できていますか?

では、次のように為替レートが動いたときは「円高」「円安」のどちらでしょうか。

1ドル=100円 → 1ドル=80円

上の数字だけをみると、「1ドル=100円が80円に下がったんだから円安」と思いがちですが、答えは「円高」。下がったのに「円が高い」とは、何だかまぎらわしいですね。でも、しくみがわかれば「なるほど」と納得できるはずです。

わかりやすい例として、価格が1ドルの米国産オレンジを、私たちが円で購入するケースを考えてみましょう。

1ドル=100円のとき、1ドルのオレンジを買うには当然、100円が必要です。この後、為替レートが動いて1ドル80円になると、オレンジは80円で買えるようになります。

同じ1ドルのオレンジが20円安く買えるようになったということは、いい換えれば、ドルに対する円の価値が上がったということ。これを「円の価値が高くなった」と考え「円高」といいます。

逆に、為替レートが1ドル=120円になると、同じ1ドルのオレンジが120円出さないと買えなくなります。これはオレンジが20円高くなった分だけ、ドルに対する円の価値が下がったということ。これを「円の価値が安くなった」と考え「円安」といいます。

FXの為替相場はあくまで為替の相場であって、必ずしもお金の価値に即したものではないということを知っておいてほしいのです。

その意味では為替相場は、現実の生活や買い物とは別の、交換や取引だけのために動いているものだと理解した方がいいかもしれません。価格キャッシュバック.comでは良いFXの教材が選べますし、キャッシュバックも入るのでおすすめです。

実際にお金がどれだけの価値があるのか、その通貨でどれだけの物が買えるのか、という考え方に、「購買力平価」というものがあります。

通貨と通貨の実際の購買力(モノを買う力)の比較を「購買力平価」と呼んでいます。これは為替レートのベースにはなっているとされる考え方ですが、FXでの為替レートそのものではありません。

かんたんに言うと、1ドル=120円だとしても、日本で缶ジュースが自動販売機で1本買えますが、アメリカでは実は缶ジュースはもっと安くて、25セント位で買えますから、4本買える勘定になります。

何度も言いますが、為替レートはあくまで為替レート上の話なのです。

FXの「為替」とは、現金を輸送することなく、銀行などの金融機関の仲介でお金の支払いや受け取りをすることをいいます。

たとえば、あなたがネットオークションで洋服を落札したとき、その代金を銀行などから出品者に振り込みますね。

これが為替です。同じように、電気代や水道代などの公共料金を銀行から引き落としたりするのも為替です。私たちは意識していないだけで、いつも為替のお世話になっているのです。

個人の取引はもちろん、会社同士ともなれば扱う金額が大きくなりますから、現金を持ち運びするのはとても危険だし、手間も時間もかかってたいへんです。

こうしたリスクや時間のムダをなくすために、昔の人は「為替」という便利なしくみを考え出し、それが今に受け継がれています。

為替が動くと海外旅行の出費も変わってしまう・・・

ただし、FXの為替レートが購買力平価を反映したものではないとしても、為替レートの動きで、支払うお金の額は変わってくることも事実です。

節円高・円安で出る輸出メーカーの損得とは?

外国為替が実際に問題になるのは、輸出や輸入などの貿易が行われる時です。円高・円安、輸出・輸入といってもこんがらがってしまうので、ここでは順序よく整理して採算や損得勘定を説明しましょう。

まず、輸出の場合です。テレビニュースの円相場と同じパターンで考えてみましょう。帽子メーカーがアメリカに帽子を輸出しています。

帽子はドルで値段をつけていて、10ドルだとします。このように商品にドルで値段をつけて取引することをドル建てと呼びましたね。eの場合は1ドル=110円ですので、帽子メーカーの手取りは10ドル=1100円です。この1100円で生地の仕入代金や従業員の給料を払います。

しかし、為替レートが動いて、円高となって1ドル=100円となると、どうなるでしょう。帽子のドル建ての値段の10ドルは変りません。しかし、その10ドルは1000円になってしまいます。

ドルでは値段が変わりませんが、円の手取りは少なくなります。こうした為替の変動によって、ビジネスで損失が出ることを「為替による損失」、つまり「為替差損」にの場合は100円分)と呼んでいます。

為替レートが動き円安となった時、帽子の代金は10ドルですが、円では1200円になります。最初に比べて100円余分に入ります。このようにして利益が出ることを、最初の為替差損に対して、「為替差益」と呼びます。

FXを始める準備は正しくできているでしょうか・・

大半の方は、正しい知識やFXの怖さを知らないまま気軽に始めてしまい、大金を失いパニックになり、気がついたら借金をしたりギャンブル的な売買を繰り返している・・それがFXの本当の怖さです。

多少勉強して「ヨシ!大丈夫!」と思って始めると、思惑と逆の値動きになっても「そんなはずはない、もう少しガマンしたら動きが変わるから・・」、とロスカットせずにズルズル含み損が増え、最後に怖くなって決済・・そして大金を失う・・

こんな方が非常に多いのです。たまたまFXを始めたばかりのころ、ヘタに利益が出てしまうと、余計にそうなります。自分の負けを認められず、引き下がれなくなる・・ガマンすれば結果が出ると思っている方もいます。でもそれではFXの世界では生きていけません。

しっかりとメンタル(精神)コントロールし、躊躇なくロスカットできる精神力を身につける・・基礎知識からしっかり勉強する・・日常の情報にしっかり目を通す・・これらは絶対に必要なことなんです・・

FXで為替が動くと、円で同じ手取額を得るために値段を上げても、それだけでは終わらないということです。

採算が悪くなったので値上げせざるをえないとしても、輸出先では国際競争力が落ち、売れる量が減少します。為替の変動を値上げで補ったとしても、それは国際競争力の低下を意味し、輸出売上高に響いてしまう、ということなのです。

以上は円高が輸出産業に与える影響です。一方、円安については、円安になるだけ、輸出産業の利益が拡大します。ここで値下げして、数量をさらに伸ばそうという販売戦略も可能です。

ともかく、円高・円安というFXの為替の動きは、単に輸出品の価格が上下するばかりでなく、企業や産業、ひいては国の収支にも大きな影響を及ぼしてくるのです。